マイクロストックフォトについて問題になってるので雑多に書きなぐってみた。気が向いたらもっと読みやすく文の流れとか変えるけど期待はしちゃ駄目。
- 最初に結論
- 広告で勝手にイラストが使われたけど。。。広告主はストックフォトを使っていただけ。何が問題?
- 今回広告で使われていて問題になっているイラスト
- Bigstockについて調べてみると
- そもそもBigstockを買収したShutterstockとは?
- そういえばShutterStockグループとしては過去2回すでにトラブル起きてますね。
- 大企業は代理店に「マイクロストックフォト」は使わないでくれと指示がある
- そもそもマイクロストックフォトって何よ?
- 不正なコンテンツアップした人が悪い
- マイクロストックの罠
- 安心補償サービスを提供しているストックフォトサービスもあけども(2023年9月5日時点)
- 透かしあり(カンプ)画像データをそのまま使うのもアウトですよ
- トラブル回避する為にストックフォトやめればOK!?
- それでもマイクロストックフォトを使いたい場合
最初に結論
マイクロストックフォトは今回のような事が起きやすい構造になっているので(詳細の下の方に書く)、こういうのを少しでも回避したいなら使わない方が良い。大手クライアントはマイクロストックフォトを使わないことと最初に指示がある。もしくはXXのストックフォトのみ使ってくださいと指示がある。撮り下ろしや描き下ろしにしてもらったほうが確実。ただし描き下ろしや撮り下ろしもリスクはあるけどマイクロストックよりは良いかもしれない。
広告で勝手にイラストが使われたけど。。。広告主はストックフォトを使っていただけ。何が問題?
ねとらぼで下記のような記事があって友人から送られてきた。
要約すると
絵師:私の絵が勝手に広告に使われてる!
広告主:え?マジ?確認する!
周り:ストックフォトサイトで素材として売られてるけど
などなどあり
絵師:和解した!
という流れ。
こちら許可を頂きましたので、経緯と和解案を皆様にも開示致します。
— minamo ଳ 𓈒𓏸 (@minamo_614) 2023年9月4日
① Shutterstockにて、ロイヤリティーフリーの素材として広告代理店より正規購入。
※ 現在はURLおよび素材番号ともに削除されております。
② 正規購入した素材をオンライン広告のクリエイティブに活用し、8月月28日より配信。
↓
ただこれ見るとShutterstockの方は削除ずみだけどBigstockは残っているっぽい
NURO光がイラストレーターの絵を無断で広告画像に使用して炎上している件、どうやら素材サイトでフリー素材として載せられていたらしく、これで炎上するのも結構キツイなと思う pic.twitter.com/oIBB4QhZuT
— あさぎX (@lmvle) 2023年9月4日
今回広告で使われていて問題になっているイラスト
Shutterstockの方は消えたという事だけどこっちのBigstockは残っているっぽい。
追記:2023/09/06頃に消えたようです。
Bigstockについて調べてみると
BigStockPhotoは、2004年の秋、カリフォルニア州デービスにて設立され、ウェブにおけるロイヤルティーフリー画像のコミュニティーをリードする存在へと急成長を遂げました。2009年、BigStockPhotoは世界最大の定額制画像ライブラリーである Shutterstock に買収されました。2010年、BigStockPhotoは装いを新たに、社名も短くなり、Bigstockとして生まれ変わりました。
引用:Bigstockについて | ストック写真とベクターアート | Bigstock
2009年にShutterstockが買収したマイクロストックフォトサービス。
そもそもBigstockを買収したShutterstockとは?
老舗のストックフォトサービスの会社。個人的にはストックフォトといえば必ず名前が上がってくるうちの1社ではないかと思います。イラストなのにフォトとは?と思うかもしれませんけど、そんなもんだと思って。
Getty、amanaimages、AdobeStock、ShutterStock、123RF、PIXTA、有料だとぱっと思いつくのはこのあたり?無料だと「いらすとや」とか「ぱくたそ」とか。一時期ネットでめちゃ使われていた素材はぱくたその写真素材です。
「そろそろ時間だから行こっか」の無料写真素材 - ID.14256|ぱくたそ
うわっ!私の年収低すぎて驚く男性の無料写真素材 - ID.1479|ぱくたそ
そういえばShutterStockグループとしては過去2回すでにトラブル起きてますね。
写真素材の不正販売
2019年2月、日本の写真素材配布サービスPAKUTASOにおいて無料配布されている写真素材が、Shutterstock上で不正販売されていたことが判明した[7]。100枚以上が販売されており、PAKUTASO側は誤って無料写真をShutterstock上で購入しないように注意を呼びかけた[8]。2022年9月、バーチャルYouTuberの結目ユイの画像がShutterstock上で不正販売されていたことが判明した[9]。画像はCHET Groupが発売したオムニバスCD『バズった曲集めてみた-令和- Mixed by DJ ROYAL』(2022年9月7日発売、規格品番:WAPO-125[10][11])のジャケット画像に使用されていたもので、結目ユイ本人がTwitterに投稿したことで発覚した[12]。
ぱくたそ素材がShutterstock内で不正販売された件について
結局今回もおそらくクリエイターが勝手にアップしたって事。
大企業は代理店に「マイクロストックフォト」は使わないでくれと指示がある
こういったトラブルを回避するためにマイクロストックフォトの利用しないでと指定する企業もあります。ただこれで完璧に回避できるかと言えば100%は回避できません。リスク回避をどこまでやるのか難しい所。
じゃあそもそもストックフォト使わずに直接有名な人に依頼する!とした場合も実はその有名なイラストレーターや写真家がパクリまくっていたなど枚挙にいとまがない。
そもそもマイクロストックフォトって何よ?
マイクロストック写真(マイクロストックしゃしん、英: Microstock photography)とは、ストック写真の一種であり、以下のような特徴を持つ。
一言で言えば
「amanaimagseは高い」←ストックフォト
「PIXTAは安い」←マイクロストックフォト
という感じ。
ただ各社大手ストックフォトサービスもマイクロストックフォトサービスを手掛けていたりするので、混乱招きやすい。
例
amanaimages→amanaimages Plus
Getty images→iStock
とかとか。
不正なコンテンツアップした人が悪い
コンテンツ又は関連する情報等について第三者から権利侵害の申立、異議、苦情、それに伴う損害賠償請求が生じた場合、クリエイター会員は、その責任と負担においてこれを処理し、且つ当社に一切の迷惑、損害を与えないことを保証します。
当たり前だけど不正なコンテンツをアップした人が悪いですが、プラットフォーマーの責任はこんな書き方の所が多いようです。
マイクロストックの罠
多分すぐ消えると思うけど今回問題になった素材をアップしている人は駄目アカウントだな。著作権無視のコンテンツ上げまくってるな。
#追記:2023/09/06アカウントロックされたっぽい
なんでこういったことが起きるかというと
- 審査チェックする人が審査に上がっていた物がオリジナルなのか著作物なのか調べる手段がない
- 提携サイトから一気に仕入れた時に審査がない
ここらへん人がやるのは限界あるのでシステムでやらないといけなくなりそうだけど、ここらへんはAdobeStockとかだとAI技術とか独自で持っていそうだから個人的にはいけそうな気がするけど、アニメのキャラとかのイラストを自分の創作のキャラとしてアップロードされた時に弾けるか?というと弾けないんだよね。
安心補償サービスを提供しているストックフォトサービスもあけども(2023年9月5日時点)
アマナイメージズでは、そのような作品を使用してトラブルが発生した場合、お客様に代わって問題を解決する『無料免責サービス』をご用意しています。1事故につき、最高300万円までの補償が無料で受けられます。
前項に基づく当社による補償の総額は、会員毎の総計(当該会員が利用した複数のコンテンツに権利侵害があった場合、累計の賠償額を指すものとします。)で100万円を超えないものとし、所属組織を登録している場合、所属組織毎の総計で、100万円を超えないものとします。
この金額で今回のNUROのような問題で保証がされたとして、ブランドイメージに傷がついた代償としては妥当なのかどうなのか。
ただし各社以下のような一文がどこかしらにかいてあって
amanaimages PLUSの場合
[注意が必要な被写体]
・人物がメイン被写体の素材は、モデルリリースの有無をご確認ください。
・有名な建築物(神社仏閣、テーマパーク等)をメイン被写体としているもの、または敷地内で撮影されているものは、事前に使用許諾を取ることをおすすめします。
・美術品等の著作物がメイン被写体となっているものは、使用許諾の取得が必要となる場合があります。上記の使用許諾取得は、素材のご使用前にお客様自身の費用と責任において、行ってください。
引用元:素材の著作権および被写体にまつわる諸権利について | ストックフォトのamanaimages PLUS
PIXTAの場合
当社は上記のような素材の被写体の権利を保有しておらず、すべての素材について権利確認はできておりません(モデルリリース・プロパティリリース取得済の素材を除く)。
権利者の許可を必要とするかどうかについては、各素材の内容やご使用用途によっても異なるため、使用者の方の責任でご判断の上、ご使用ください。
許可が必要と判断されたら、使用用途を明らかにした上でご自身で被写体に確認をお願いいたします。
被写体への確認については素材のご購入前にされることをお勧めいたします。「取得済」の表示がないものについては、権利の保有者は管理者からの使用許諾が得られているか否かは完全に確認できていません(素材の内容によっては許諾を必要としないものもあります)。必要に応じて権利の保有者または管理者に確認を取っていただくなど、素材のご使用に際しては十分にご注意ください。
なお、当社では使用許可の取得代行は行っておりませんのでご了承ください。
引用元:被写体の権利はクリアになっていますか?【単品購入】【定額制】 | PIXTAガイド
簡単に言えばストックフォトサイトとかを使う際の認識のズレがあって
利用側(お金払って素材を買う側)
ちゃんと審査しているってサイトに書いてあるし、全部許諾取れているからお金払えば使えるよね。で、特別な許可必要なやつは「エディトリアル」ってやつでしょ?だから著作権フリーの方から選べばOKってことだよね
プラットフォーム側
素材のクオリティー審査とかもうはっきりやばそうなのは弾いているけど正直弾ききれないから利用前に各クリエイターとかに自分でちゃんと使えるかを確認とってね。エディトリアルについてはうちから権利者に確認取るよ。
実際問題マイクロストックの価格でいちいち許諾とか取っていたら採算あわないしね。
実際に安心保証サービスを使ったことがないから想像になるけど、ちゃんとクリエイターとかに連絡取って使えるってこと確認しても問題になったら保証するよってことだったりする事があるので「利用規約」を隅から隅まで読んでおいたほうが良い。じゃないと書いてあるのに無視したから保証対象外ねと言われる可能性ある。
透かしあり(カンプ)画像データをそのまま使うのもアウトですよ
カンプデータは、レイアウトや構成の確認といった準備目的にのみ使用できます。
PIXTAロゴと斜線(透かし)が入っており、画質・サイズは故意に小さくして本来の用途には使用できないようになっています。
透かし以外の文字・飾りは作品の一部ですのでご注意ください。
広告やチラシ、Webサイト、CD-ROMなど、あらゆる本使用にはご利用いただけません。
無断使用など不正な使用が発覚した場合は著作権侵害および規約違反となり、別途賠償金・違約金などが発生いたしますので、十分にご注意ください。
買う前にカンプデータ(サンプル)が欲しいのですが。【単品購入】【定額制】 | PIXTAガイド
昔、とあるプレゼンの本に「XX 素材無料 とGoogleでimage検索して、大きいサイズというオプションがあるからそれを選ぶとキレイだから使ってください」とか書いてあってマジでやべぇと思ったことある。
ちなみにストックフォトを有料だと知らずに使って損害賠償になった判例もあります。以下のサイトがまとまっていてわかりやすいかと思います。
あとネットとかで透かしデータをPhotoshopで消す方法ってのあるけど、あれやると確実にアウトなのでやっちゃ駄目です。
トラブル回避する為にストックフォトやめればOK!?
じゃあもう予算もあるしストックフォトそもそもやめる!撮り下ろしや描き下ろしにする!とすれば万事解決かと言えばそういう事でもなく
写真家 パクリとかイラストレーター パクリ とかで検索するとそこそこ出てくるので、こうなっていると大手代理店経由でかつバックグラウンドしっかりしている人に頼むしかなくなってくるかなと。
それでもマイクロストックフォトを使いたい場合
- 欲しい素材のクリエイターIDなどを見て、今回のアカウントのように明らかにテイストが違う素材が混ざっているアカウントや、著作権違反していそうな素材をアップしているクリエイターのものは買わない
- 保証を受けるのを確実にするために、アップしているクリエイターに連絡をして確認し、そのやり取りをきちんと保存しておく
- カンプデータを落としてGoogleimageサーチ等でヒットしないかを検索する。試しに今回のやってみたけど既に色んな所で使われているっぽいからストックフォトというご認識しちゃいそう。
とかでしょうかねぇぇぇぇぇ。。。
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